2014年の競馬で最も印象に残ったレースを振り返る ~第4回 習志野きらっとスプリント(SⅢ)~

今さらながら取り上げたいレース


2015年の7月20(月)に船橋競馬場で

第5回 習志野きらっとスプリント(SⅢ)が行われます。

そのレースの予想をしているときに

前年の習志野きらっとスプリント(SⅢ)のことを

思い出しました。



その結果を見て

当時、レースを見終わったあとに

『最高のレースだったな』

と感じたことが蘇りました。



なぜ、そう思ったのかというと

勝ったナイキマドリードの強さは当然のことながら

負けた馬もそれぞれが

持ち味を発揮していたり、力を出していて

たった1000mのレースの中に

見所がたくさんあったからです。



各場の実績馬が集結!!


このレースは、スーパースプリントシリーズと題された

スピード馬の頂点を決める

夏のイベントの最終戦になります。

それだけに南関競馬だけではなく

各場から力のある馬が集まります。

この年も14頭のフルゲートとなりました。



この年は、愛知競馬所属のワールドエンドが

1番人気の評価を得ました。

前走のトライアル戦、名古屋でら馬スプリントを

4馬身の差をつけて逃げ切った馬で

JRA所属の時から逃げる競馬で結果を残していました。



これに続くのが地元の船橋競馬所属で

4歳牝馬のユーリカ。

前走は、川崎競馬場のトライアル

川崎スパークリングスプリントをレコード勝ちして

勢いに乗っていました。

この馬も逃げる形がベストの馬でした。



それから3番人気が

同じく船橋競馬所属のナイキマドリード。

同舞台で行われている船橋記念(SⅢ)を3連覇中の馬で

適性で言えばナンバー1の存在でした。

気になるのは8歳という年齢だけでしょうか。



差のない4番人気は

ホッカイドウ競馬所属のアウヤンテプイ。

JRA交流の北海道スプリントカップ(JpnⅢ)を

2年連続で4着と力のある馬で

前走のトライアル戦も快勝していました。

ちなみに、僕はこの馬が本命でした。



人気はこの4頭が集める形で

5番人気以降は単勝10倍を超える配当となりました。

ただ、他の馬も魅力は充分でした。



5番人気のエスワンプリンス(佐賀競馬所属)と

6番人気のショコラヴェリーヌ(大井競馬所属)は

それまで1000m以下の短い距離は

走った経験がありませんでしたが

前走のトライアル戦で

それぞれ820mと900mという短い距離を経験して

ここが2度目のスピード勝負でした。



この他の8頭を見ても

重賞を勝っているか

3着以内に入って馬券に絡んだことのある

実績豊富な面白いメンバーが顔を揃えていました。



ユーリカ vs ワールドエンドのスピード勝負!!


ゲートが開いて我先にと飛び出したのが4番ユーリカ。

ジョッキーが促しながら先手を奪いにいきます。

これに負けじとついていったのが

ひとつ外の5番枠のワールドエンド。

人気の2頭が馬体を接して向正面を駆け抜けていきます。



その後ろに内からショコラヴェリーヌ。

外からはアウヤンテプイが続きます。

ステッキを何発も振るって

ナイキマドリードも好意集団へ。

エスワンプリンスもこれに取り付きます。

出走馬中最高齢の10歳馬コアレスピューマも

その外をいい感じで追走しています。



3コーナーに掛かって

前2頭は変わらずハイペースで飛ばします。

中団から後方の各馬は

あっという間に離されていきました。



しかし、4コーナーに掛かるところで

ワールドエンドの手応えが怪しくなります。

2頭のスピードを活かした一騎打ちは

ユーリカに軍配が上がりました。



アウヤンテプイを萎えさせたナイキマドリードの意地


その後ろからは

アウヤンテプイとショコラヴェリーヌが

じわじわと差を詰めてきます。

ナイキマドリードはまだその後方で先頭までは8馬身。



直線に向くとユーリカがワールドエンドを置き去りにして

一気に3馬身ほど抜け出します。

2番手に上がったショコラヴェリーヌが

これを目掛けて追い上げ態勢に。



あと200m。

外からはアウヤンテプイが懸命に迫ろうとしますが

大外からその思いを打ち砕くような勢いで

ナイキマドリードが一気に伸びてきます。



逃げこみを図るユーリカの

セーフティーリードかと思われましたが

前半に競り合った分なのか

残り100m手前で脚が上がります。



後続がこれに殺到。

一気に態勢が入れ替わります。

一旦は、先頭に変わったかと思ったショコラヴェリーヌを

外から鮮やかに捕らえたのがナイキマドリードでした。

豪快な差し脚を繰り出して

この舞台での4つ目の重賞タイトル

さらには、通算で8つ目の重賞勝ちを収めました。



それぞれの魅力が凝縮していたレース


このレースのゴール前を見ると鳥肌が立ちます。

直線に向いた時には

完全にユーリカが押し切るかと思われたのですが

最後に逆転が待っていました。



勝ったナイキマドリードは

ベテランここにありを堂々と示しましたし

2着のショコラヴェリーヌは

2度目の短い距離で前進を見せました。



3着のユーリカは持ち味を出し切っての結果ですし

これとの先行争いに敗れ

9着に終わったワールドエンドも

負けて悔いなしの走りだったと思います。



それから、4着に敗れたアウヤンテプイは

4コーナーまでは抜群の手応えでした。

ただ、ずっと門別競馬場で走っていたために

ここが久しぶりの左回りでの一戦でした。

その分、コーナーで僅かに外に膨れてしまったところで

内を回っていたショコラヴェリーヌに

突き放されてしまったのです。



さらに、運が悪かったことに

直線で立て直して

もう一度、前を追いかけようとしたところで

外から一気にナイキマドリードに交わされて

一瞬、気持ちが萎えてしまったように感じました。

最終的な差が小さかっただけに残念でしたね。



7着のエスワンプリンスは好位からのレースでしたが

追走に余裕がなく

1000mの淀みのない流れについていけませんでした。

この馬は、このレースで距離適性が見えた気がします。

大井競馬場で行われた黒潮盃(SⅡ)の3着馬ですから

もう少し長い距離で再挑戦してほしいですね。





さて、なんだかなんだと書いてきましたが

レースを実際に見ていただければ

魅力が伝わると思います。

僕の中の2014年のナンバー1のレースです。

(JRA、南関競馬を含めて)



興味を持たれた方は

レース映像をご覧ください。

第4回 習志野きらっとスプリント





最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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